末期の膵臓がんに蝕まれ、余命一ヶ月を宣告された小夜。彼女は夫・誠司の命を救うため腎臓を捧げたが、その代償はあまりに残酷だった。妊娠した愛人を優先する誠司は、小夜の母の形見が引き裂かれるのを黙認し、彼女を家から追い出す。孤独のなか、小夜は息を引き取る。 残された誠司は、やがて移植の真実を知る。桜が舞い散る頃、取り返しのつかない過ちに気づいた彼は、最愛を失った果てしない後悔の地獄で狂い悶える。愛と憎しみが交錯する、切なくも苛烈な物語。
全59話
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